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【イケメン戦国】永遠の始まり~満ちて果てて~

第34章 情愛の行方【イケ戦5周年記念】石田三成編






「み、三成君には、慕っている子がいるんです。
それなのに、私が、私と・・・ 

勝手言ってす、すみません・・・」



頭を下げる。
そして、また思い出したかのように涙が溢れ出していた。



三成 「莉乃様・・・・・・??」



三成ははらはらと涙を流す莉乃から目が離せない。


『今すぐその涙を拭いて差し上げたい』

その気持ち一つだった。



武将達は何が何だか分からない、という顔をしている。





信長 「ほう、三成にもそういう相手がいたとは。

して三成、縁談の相手なんだが。

織田家ゆかりの姫だ。
そこいらの大名家の出ではない。」



静かに涙を流す莉乃を尻目に、信長が続ける。



信長 「姫には、貴様らの中から縁談相手を選ばせてやると申した。

家康もしくは政宗を選べは織田家から嫁がせるとし、より強固な同盟関係が築けるだろう。
悪くない話のはずだ。

秀吉、もしくは光秀を選んだ場合。
そもそも俺が主だ。
縁談を断らせはせん。


まぁこの中で姫との縁談を断る奴がいるとは思わんがな。


姫は三成との縁談を所望したが・・・
『無かったことに』と申すなら仕方あるまい。

他に縁談相手を見つけてやらねば。」




いかにも冷静に、政治的な策があるという様子で信長が説明する。


この説明で、縁談相手の『姫』が誰のことか、全員が知ることになった。





___三成以外は。




三成は泣いている莉乃に意識が向いてしまい、信長の説明をほとんど聞き逃していた。


政宗 「へぇ、そういうことか」


秀吉 「なるほど、承知いたしました」


家康 「ふぅん。」




途端に居住まいを正す、三成以外の武将たち。


それぞれの目には熱がこもっていた。




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