第30章 御伽の国の姫~別館~【豊臣秀吉】R18
先ほどまで指が入っていた場所に先端を押しつけると、その形に添うように蜜口が俺のモノの形になって広がっていく。
内壁をえぐりながらぴったりとまとわりつく肉厚の壁に包まれ、息が詰まるほどの気持ちよさがせり上がってきた。
くそっ、情けねぇ。まだ動いてもいないというのに。
達したばかりの莉乃は指とは違う重量感に苦しそうな顔をしているけれど、それは少しの間のこと。
すぐに慣れて快楽の波がやってくるための助走だと言うのは、お互いが分かっている。
少しづつ拓していくその道の締め付けに、我ながらみっともないと思いながらも莉乃に乞うた。
「莉乃、できたらでいいんだが・・・
力を抜いてくれるか?」
「??」
何を言っているのか分からないとでも言いたげに呆けた顔をしている莉乃には、締め付けている感覚などないのだろう。
「ん・・・なんでもない」
額に口づけを落とす。
奥へ奥へと押し進めていく毎に熱塊から脳天へと痺れるような悦びが走り、ようやく最奥へと到達する。
そこは、至極最高、至福の場所。
形を馴染ませるように、しばらくそのまま動かない。
腰を動かしたい反面、動いたら最後。
欲を放出するまで突き動いてしまうのが分かっていたから。
今は包み込む莉乃の暖かさと、身体が一つとなった心地よさを堪能したかった。
それなのにこいつは全く・・・
「秀、吉さん・・・」
はぁ、またそんな目をして。
どこまで俺を煽るつもりなんだ、莉乃は。
天女じゃなかったのか?
その目が訴えてくる事は口にせずとも分かる、が、念のため聞いてみた。
いや、念のため、じゃない。
莉乃の口から言わせたかった。