第30章 御伽の国の姫~別館~【豊臣秀吉】R18
政宗が持参したつまみに、それぞれが持ってきてくれたお酒。
秀吉さんが政宗と私にお茶を煎れてくれて、和やかに進む。
家康 「俺はもう休みたかったんですけどね」
光秀 「ではなぜ来た。
『秀吉のところに莉乃がいるらしい』と言ったからか?」
家康 「来い来いって三成がうるさいからです」
秀吉 「三成が来いと言ったら行くようになったのか、お前たちが仲良くなって何よりだ。
・・・ん?なぜ莉乃がここにいるのを光秀が知ってる?」
光秀 「ふっ、それは秘密だ」
政宗 「あっっ!!家康!
皆で食べるものにそんなに唐辛子かけるな!!自分のだけに__」
「んんっっ!!げほっっげほっっ からい、からい!!」
政宗 「ほーらこうなる!
莉乃もちゃんと見て取れよ、真っ赤だったろうが」
秀吉 「ほらっ、水のめ!」
光秀 「くっくっ、莉乃がいると本当に・・・飽きないな」
三成 「うっ、これは辛いです・・・」
家康 「三成、今この流れ聞いてた?」
お酒と政宗持参の美味しいおつまみが進み、楽しい会話と共に夜が更けていった。
そして深夜になり・・・
ほどよく酔った武将たちと全く酔ってない政宗さんは、それぞれの御殿へと帰っていった。
「あいつら、突然押しかけてきやがって。」
そう言いつつも、満足そうな笑顔の秀吉さんに私も嬉しくなる。
「みんなの集まる場が秀吉さんなんだよ。私は嬉しいな。」
「そういうもんか? ところで・・・もう体調は大丈夫なのか?」
「うん! 家康の言う通り、ちょっと湯あたりしちゃっただけだよ。」
「そうか・・・」
私を見つめる目がなんだか熱っぽい。
ただ、体調を心配してくれているだけ、じゃなさそうな視線に戸惑ってしまう。