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【イケメン戦国】永遠の始まり~満ちて果てて~

第29章 御伽の国の姫~別館~【猿飛佐助】R18




佐助 「莉乃さん、今から少し外に出ない?」

「えっ?」

佐助 「見せたいものがあるんだ」


そう言って連れて行かれた先は城の2階屋根。
城に忍び込んでいるうちに、このポイントを見つけたらしい。


佐助 「ここなら遮るものがなくて、よく見える」


そこは見渡す限り広がる空に、浮かぶ無数の星。



「わぁぁっ、すっごくきれい!!」


現代にいた頃では考えられないくらいの星が瞬いている。
心地よく頬を撫でる風が髪をも揺らし、その風に乗って空に吸い込まれそうだった。



佐助君が敷いてくれた手ぬぐいの上に座り、身体を寄せ、自然と手をつなぎながら二人で空を眺める。


心地よい温もりが右側から伝わって、ずっとこうしていたい。



佐助 「天体観測日和だな」


今、何万光年も遠くから届く星の光を見ながら___

時空を超えた私たちが一緒にいる事実さえあれば、他には何もいらないと思った。





佐助 「気に入った?」



「もちろん! 今まで見た星空の中で一番きれい」



佐助 「それなら良かった」



突然、ちゅっと軽く触れ合うだけのキスをされて面食らってしまう。



佐助 「莉乃さんの瞳に星が映ってる、
リアル少女漫画みたい」




そう言って微笑んでいる。
自分の瞳にも星が映り込んでいるのに。



言葉に出すと軽く聞こえてしまう気がして、今まで言えなかった言葉。
大きな空に背中を押され、瞬く星に勇気を貰い、伝えたい気持ちが溢れてきた。





「佐助君、愛してる」




佐助 「・・・・・・」





「・・・佐助くん?」





佐助 「ちょっとだけ待って。 
今、その言葉を頭の中で反芻しながら、重みを噛みしめてるから。
そして今後の対策を練らせて。」




「わ、分かった。」





佐助くんが自己分析タイムに入ったら少し放置する時間が必要だと言うことは、付き合いたての頃に知った。

結構大きな言葉を発した手前、この時間が気恥ずかしく早く何か言って欲しいのだけど・・・





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