第28章 御伽の国の姫~別館~【上杉謙信】R18
私は謙信様と目線を合わせたまま、自分の浴衣の帯を解いた。
何も言わずその様子をじっと見つめる、その射るような視線だけで体が焼かれそうに熱い。
私は前がはだけた浴衣をさらに肩を揺すって床に落とし、何もまとっていない躯一つで謙信様の目の前に立った。
「謙信様・・・私を、私の全てをあなたに献上します。」
謙信「自ら全てを差し出すのか。」
「はい」
どのくらい見つめ合っていただろう。
ふっと目元が緩んだ謙信様は、
謙信「お前が全てを差し出すと言うのなら、俺も俺の全てをお前に与えよう。
はぁ・・・まったく、このような姿で愛らしい台詞を吐いて。
俺を殺す気か。」
そう言いながら細く長い指が私の唇をなぞり、その指先から伝わる熱に身体が震え吐息が漏れてしまう。
首を倒して、唇を重ねられる。
先ほどとは打って変わって優しく、合わせられては唇で挟むように噛まれる。
表面を撫でるように舐められ、それだけでもう身体の芯が疼いて仕方がない。
私は謙信様の帯に手をかけ解く。
落とされた着物から現れた、引き締まった身体。
細身だけれど男らしいその胸に身体を寄せた。
___謙信様と肌を重ねるのは数ヶ月に一度で、数えるほどしかない。
限界まで溜められた愛を一気に放出するかのように抱かれ・・・
謙信様との情事は激しい嵐のようだった。
しかし今の謙信様に性急さはなく、じらされ味わわれているよう。
立ったまま片腕で抱かれ、もう片腕は私の身体の線を上下に撫でる。
溶かすような口づけを落とされながら。
それだけで呼吸が乱れ、膝がふるふると揺れてしまう。
その手がだんだんと下に下がり、ももの内側を撫でてきた。
「んんっっ・・・」
謙信 「どうした?」
分かっているくせに聞いてくる。
謙信 「足を開け」
「えっ・・・」
戸惑いながらも左右に少し幅を取ると、謙信様が中心に指を滑らせてきた。