第27章 御伽の国の姫 後編
_____________
三成 「莉乃様っっ!!お帰りなさいませ。」
秀吉 「おー!莉乃おつかれっ!
この大勢の前でがんばったな!えらいぞ。」
そう言って頭をくしゃりと撫でる。
謙信 「俺の妻に気安く触れるな」
政宗 「は?何言ってんだこいつは。」
「つ、妻!?」
佐助 「あぁ、莉乃さんごめん。
謙信様の『莉乃を春日山城に連れ帰る→上杉家の姫にする→いや、妻だ(照)』
という脳内シミュレーションの結果なんだ。気にしないで」
「あ、う、うん…
ところで皆さん!! 楽しんでいただけましたか??
継母のところ、びっくりしたでしょう!?」
感想を聞きたくてわくわくしながら問いかけた。
この1ヶ月間、部屋に様子を見ようと何度も来ていた武将たちのことが思い出される。
信玄 『あんな姿を見せられては…
命がいくつあっても足りないな、姫。
今もほら…心ノ蔵が落ち着きなく騒いでいるよ。
姫の口づけで治してくれるかい?」
信長 「案ずるな、信玄。
貴様はそのまま昇天して構わん、今ここでな。」
謙信 「そういうお前も冥土に送ってやろうか?」
「せっかく皆さんに楽しんでもらおうと思って頑張ったのに…
こんな日にも喧嘩ですか…」
いつもの流れとは言え… 感想を貰えずしょんぼりしてしまう。
幸村 「っ!! お、おい莉乃!
イノシシ女にしちゃー、なかなかのもんだったぞ!
だから…そんな顔すんなっ!」
義元 「幸村、照れ隠しならもう少し上手にしないとね。
イノシシ女なんて思ってもないでしょ、ふふっ。
莉乃、お疲れ様。とても美しかったよ。衣装も、君も。」
そう言って優雅に扇を仰ぎながら笑う義元。