第23章 平静と刺衝 【石田三成】R18
家康は城では医師として患者を診ることもあり、薬の調合や怪我の治療などもしている。
仕事が忙しく、寝る暇もない時に一種の興奮剤や刺激剤を使って一時的に士気を高める薬はあるが、その逆、という要望は初めてだった。
家康 「はぁ… 分かったよ。
詳しく症状を教えて。それに合ったもの、調合するから。」
三成 「はい。 …実は、褥(しとね)で使いたいのです」
家康 「睡眠薬?」
三成 「いえ、寝たくはありません。
気持ちが高まりすぎて… 自分で抑えがきかなくて… できないんです」
家康 「三成、お前さ。
言ってることが全然わからないんだけど。
ちゃんと説明しろよ」
三成は症状を伝えるために…
その晩起こったことを正直に話し始めた。
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お互いの想いが通じ合い、この数ヶ月で密かに仲を深めてきた恋仲の姫。
小さな柔らかい手を引いて、胸に抱きしめたあの夜。
沢山した口付けで既に気が高ぶり、お互いを見つめ合っていた。
「この先を求めてもいいですか?
今夜はもう…止まれそうにありません」
そう言って許可を乞うと、その答えは全てうるんだ瞳に書いてあった。
「私も同じ気持ち…」
激しい口付けを与え合いながら脱がせ合い、初めて暴いたその肌は…
しっとりと手のひらに馴染み、どこに触れても柔らかく温かい。
傷一つない白く艶やかな肌に、中心にある男の欲が急激に荒ぶる。
「肌を見ただけで、触れただけで…私はもう貴方に溺れています」
二人は褥に転がり込むように倒れ…三成が覆いかぶさったその時。
彼女の手がすで硬く立ち上がっていたそれをかすめた。
「あっっ くっっ…」
思わず声が出てしまい、それと同時に吐精してしまっていた。
「も、申し訳ございません、手に!」
突然のことで驚かれた姫は、手の甲についた白濁した液を見つめていた。
こんなことで吐精してしまった恥ずかしさと、自分の欲で汚してしまった申し訳なさで…
その晩はそれ以上のことをすることができなかった。
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