第19章 傾国の紅粉　【徳川家康　編】　R18

「いや・・・」

「じゃないでしょ。」



深い桜色の突起が、荒くなった呼吸に合わせて上下していた。



すぐにでも吸いつきたい気持ちをこらえ・・・

首筋を喰み、鎖骨に舌を這わせ、また吸い上げる。



だんだんと下がって突起まで行き着くと、硬くなったそこを唇で甘噛みした。



莉乃は…
下唇を噛み締め、そこから漏れる甘い声。
そして、しなる腰。


舌先で突くと、背中が反られる。




反応の良さが…たまらない。




早くも、俺の気持ちはあの部分に向かっていた。


腿をなでながら、莉乃が最も弱いであろう部分に手を向かわせる。



途端、莉乃の反応が変わる。





「待って、待って！家康っ、おねがいっ」


「待たない、って言ったでしょ。」




ぎゅっと閉じられた両足の隙間から強引に手をいれ、その部分を指先で撫で上げた。


そこは少し、濡れていた。



「やっっ」



腿を閉じようとし、俺の腕を掴んで拒んでくる。

それでも俺の力の方が当然強いのだから、そこから手を剥がせない。



「『夜伽』を命じたのは莉乃でしょ。拒まないで…」



そう言って、中指を差し込んだその時、





「いたっ！！！」


「ん？」




また同時だった。






…何かが違う。







莉乃を見ると今にも泣きそうで、顔が真っ赤になっていた。

その表情を見て、俺はさっと手を引っ込めた。


ふるふると唇が震え、ももをぎゅっと閉じ、自分で自分を抱きしめるように腕を組ませてる莉乃…



…これは、大変なことをしてしまったかもしれない。




「莉乃…もしかして…」


恐る恐る尋ねてみる。



１度だけ、こくりと頷いた。



「嘘、でしょ…」





自分がしでかしてしまった事の大きさに、目の前が真っ暗になる。

『夜伽』なんて言うから、当たり前に経験があるものとして、攻めてしまった。
しかも、指まで…




「ごめん…」

それ以上のことが言えなかった。