第17章 傾国の紅粉 【明智光秀 編】 R18
「俺はな、本当はずっとこうしたいと思っていた。
お前を大事に思うばかりに、手が出せなかったのだ・・・
やっと、お前と繋がれた、離れるのが惜しい」
その言葉に胸がいっぱいになる。
「私はずっと、光秀さんと繋がりたかったですよ。
これからは遠慮しないでください。私も遠慮しませんから。」
そういって微笑むと繋がっていた部分が離され、隣に寝転んだ。
「ふっ、小娘のくせに。」
二人で向き合って笑い合う。
「遠慮しないのは構わないが・・・
今後は二人きりの時に誘ってくれ。
今頃武将たちは悶々としているはずだぞ」
何のことだか分からないけれど・・・
光秀さんの隣で微睡(まどろ)める幸せに身をゆだねた。
「光秀さん・・・?」
「なんだ」
「さっき聞いたこと・・・」
「なんだったか?」
「他に付き合ってる人が、って・・・」
「あぁ、その事か。
お前以外にいるわけないだろう、バカ娘が。
それに‥
万が一そんなことをしてみろ、他の武将と信長様から串刺しにされる。『容赦はしない』そうだからな。」
そういって般若顔の秀吉を思い出した。
「お前だけだと証明してやろう。」
そういってにやりと笑い、また組み敷かれたのだった。
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