第2章 フロイド【R18】
リーチ先輩はニンマリ笑う。誰もそんな約束してないし、番になるなんて聞いてない。答えに困っていると、彼は胸の間に頭を埋めそのまま口付けた。それも、ただ唇を寄せるだけでは無い。キツく皮膚を吸い上げられ谷間にくっきりとした鬱血痕が出来る。
「今日から小エビちゃんはオレのものだからぁ……浮気したら、本気でぎゅーってしちゃうよ。」
「わ………かりました。」
急に声のトーンが落ちる。瞳の色が暗く見えて、それがとても恐ろしく私は首を縦に振る事しか出来なかった。大丈夫、すぐ飽きる。そう、だから今だけは大人しく彼に従っておこう。
先輩の唇が谷間から胸の突起へと移動していく。湿った感触が肌を滑り、てっぺんに辿り着くなりパクリと口に咥えられる。
「あっ、んぅ……、ぁ、あっ…!」
「なぁんか…小エビちゃんのその声聞いてっと、ゾクゾクしてくる。」
ざらついた舌腹が突起を舐め上げ、固く尖らせた先端でグリグリと押し潰される。時折軽く吸い付かれれば、揉まれていた時よりずっと直接的な快感が与えられ嬌声が零れた。
「は……ぁんっ、や…せんぱ…い…。」
「きもちいの?」
「っ〜…!」
「ちゃんと答えてくんねーとやだ。」
「き…っ、きもちい!気持ちいいからっ…噛まないで下さ…ひぁっ!」
「あはっ!甘噛みされるのは好きじゃん。」
不機嫌そうに眉間にシワが寄ったかと思えば見せ付けるように前歯が突起にあてられる。流石にあの歯で噛まれたらひとたまりもない。慌てて声を上げたが、先輩はそれより先に本当に微弱な力で歯を立てた。それは痛みではなく、一瞬の鋭い悦楽に変わりつい身体が跳ね上がる。…もう、恥ずかしくて今すぐ逃げ出したい気持ちに襲われた。
「意地悪…。」
「だって小エビちゃんの反応、かわいーんだもん。」
ちゅう、と耳元に唇が触れる。今度は何をされるのかと身構えば片手がするりと太腿を撫でた。外側からゆっくりと、掌が内側へ近づいてくる。衣服越しとはいえ、羞恥に生唾を飲み込む。このまま事が進めば、本当にこの男に抱かれる事になる。…怖い。そもそも初めてだし。
「えーっと…人間の交尾はぁ…雌のここに挿れるんだっけ?」
「そう…です……。」
「じゃー脱がしちゃおっと。」
「躊躇い無さすぎる…!」
「服なんて邪魔なだけじゃん、窮屈だしさぁ。」