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【R18】短編小説【ツイステ】

第4章 ジェイド【中編】



「オレ様はちゃーんと寝てるゾ!でも、は時々起きると居ねー事があ…むぐぐッ!」

「トッ、トイレに行ってたんじゃないかなぁ!抜け出したりなんてしてないよ、そんな事!」

「…今グリムは抜け出してるなんて一言も言ってなかったよな、エースくん。」

「その通りだぜデュースくん。」

慌ててグリムの口に、持っていた私のサンドイッチを詰め込んだが時既に遅し。というか、墓穴を掘った。
チラリと2人に視線をやれば、意地悪くニヤニヤと笑っている。やばい、あんな事してるなんてバレたら私この2人と二度と顔合わせられない。恥ずかしくて。

「…用事思い出した!」

「逃がすか!」

「待て、!!」

椅子から飛び上がり、人の波を掻き分け全力で食堂から逃亡を図る。が、当然エースもデュースも追ってきた。ひえぇ、捕まったら尋問される…!グリムは食意地を張っているし、多分残ってるエースやデュースのご飯まで平らげているだろう。

「大人しく捕まれ!」

「そうだ!どうせ逃げた所で後で顔を合わせた時に聞くんだからな!」

「聞かないで欲しいんだよ!」

「逃げるってことは、なんかやましい事してるって事だろ!」

「してない!!」

ひたすら廊下を走った。何処か隠れる場所…!追ってくるエース達の顔を見る。なんでそんな躍起になってるんだ!
そんな事を思いながら前を見ず、走っていたせいで人にぶつかってしまう。

「わっぷ…すみません…!」

「コラコラ、廊下走ってるところをリドルに見られたら、お前もタダじゃ済まないぞ。何をそんなに急いでいるんだ?」

「トレイ先輩!」

「うわ、なんだ?」

ぶつかった相手は見知った人だった。これはチャンス…!
私は咄嗟にトレイ先輩の後ろへ隠れる。ふふふ、これで手も足も出ないでしょう。なんてったってハーツラビュルの副寮長なんだから。

「クローバー先輩、をボクたちに差し出して下さい!」

「そもそも匿っているつもりは無いんだけどな…。」

「トレイ先輩、デュース達の言葉なんて聞かないで下さい!!」

「お前トレイ先輩を盾に使うなんてドンドン卑怯になってくな〜…。」

「エースにだけは言われたくないよ。」

私たちはトレイ先輩を挟み睨み合う。巻き込まれた先輩は訳が分からないといった様子で頬を掻いた。
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