Good old fashioned lover boy
第8章 愛にすべてを
手紙には差出人の名前はなく、代わりにスミレの花が描かれたシーリングスタンプが押されていた。
封を開けると中には3枚の手紙が入っおり、そのうちの1枚は「一人で読んで下さい。」と書かれていた。
ジョルノはそれ以外の2枚を取り出して読み始めた。
「拝啓
突然の手紙を送ることをどうかお許し下さい。
巷で噂されてるようにレオナルド・ロッセリーニという男はテレビなどで見られる紳士ではありません。
本当の姿は、相手の弱さにつけ込んで大金を巻き上げ己の利益になるならどんな汚い手段も使う悪の権化です。
しかし、相手の弱みにつけ込むことが出来てるのは全て私のスタンド能力があってのもの。
その力を利用され私はいつもステージに立っていました。
19歳の冬に両親をなくし、天涯孤独となった私に「父親の頃からの縁だから支援させてくれ」と近づき今日に至るまでとなっています。
ある程度の生活は保証されてても、ショー以外は屋敷の外へ出るのはほとんど許されず自分の傍にいるのが正しいことだと洗脳されてきました。
最初は私もそれが自身の安全を守る最善策だと信じていました。
しかし、スタンドの力であの男の過去を見てしまったことに全てが変わりました。
あの男は利益になることなら警察や裏の組織に賄賂を流し自分の思うがままに操っていたのです。」