Good old fashioned lover boy
第7章 地獄への道連れ
「スタンドの弓矢」…。
それは、隕石によってもたらされたウイルスにより染まった岩石から作られたもの。
弓と合わせて「聖なる弓矢」とも呼ばれるらしい。
その矢に当たった者は、運が良ければ命は助かり「スタンド」と呼ばれる守護霊的存在が生まれ他の人間とは比べ物にならないくらいの力が身につくが、逆の場合はウイルスの毒性によって傷の大きさに関わらず死亡してしまう…。
中にはスタンドを出現させたのは良いものの、それを制御出来ずに死亡してしまうケースもある。
(当然ながら武器として人を殺すことも出来てしまう。)
いわば、この矢の毒性を克服した者には「ご褒美」として「スタンド」が授けられるというものだ。
この弓矢はかつてパッショーネのボスだったポルポが所有していたが、人を超越した力を出現させてしまう可能性がある為に悪用されるのではないかと恐れた者によって真相は闇の中へと葬られたのだ。
噂ではこの弓矢によってスタンド使いは除く他の人間が助かったという話は「今のところ」ない…。
しかし、あのロッセリーニがその弓矢によって事故に遭ったとしたら…?
彼はその事故によって右目の視力をほとんど失ってしまったという。
だとしたら…。
3人は倉庫内をくまなく探した。
すると、ブチャラティは厳重に管理されていたであろう黒い小型の金庫を見つけた。
(金庫を開けるダイヤルもしっかりと付いている。)
しかし、こんなにも厳重に保管されていても彼の前では無意味なのだ。
スティッキーフィンガーズによって金庫にジッパーをつけて中身を取り出した。
中にあったのは分厚い書類なのか、記録のなのかそれらしい物が出てきた。
そして表紙には赤い文字で「Segretissimo(極秘)」と記されていた…。