Good old fashioned lover boy
第3章 華麗なる瞳
ブチャラティ達とやってきたのはアジトから数キロほど離れたバールだった。
そこには小さなステージがあり、バンドや踊り子たちなどがバールにいる客人をもてなすのが売りの一つだった。
彼らはステージから遠めのテーブル席に腰かけた。
もしもの時、ボスの命を守るために選んだ場所でもある。
「こうやって集まると昔を思い出すよな」
そう言ってミスタはタバコに火をつけながら言った。
「ミスタ、それ毎回言ってる気がするぜ」
「お子様は黙ってろナランチャ」
「何だと!」
「おい何やってるんだ」
アバッキオがピシャリと二人を制止させた。
「二人共、あまり熱くならないで下さいよ。
お互いにいい大人なんですから。
ところでミスタ、いつからタバコ吸ってました?」
「あっ?、だいぶ前からだぜ。」
「おおかたプロシュートに教わったんでしょう。
あの人は悪い人ですからね。」
フーゴが半ば呆れ気味に言った。
「どうりで女モノの香水の匂いがよくすると思ったんだがお前だったか。」
アバッキオはそう言って吸ったタバコの煙を上に吐き出した。
「はぁ、全く遊び過ぎも大概にして下さいよミスタ。」
ジョルノは思わずため息を漏らした。
あの戦いから10年経つが中身はまだまだ変わってない部分も多い…。
大人になったのかそうでないのか複雑だ。
昔話などで盛り上がってる頃、店内の照明がほのかに暗くなりステージにスポットライトが当てられた。