Good old fashioned lover boy
第3章 華麗なる瞳
「おやブチャラティ、見回りから帰ってきてたんですね。」
「あぁ、ノックした方が良かったか?」
「いいですよ。ドアは基本的に開けたままにしてるので。」
「そうなのか…。随分と詰め込んだな。」
ブチャラティはジョルノの前にある書類箱に視線を向けた。
「なるべく早めに片付けたかったので。」
「そうか。ところで今夜は空いてるか?」
ジョルノは一瞬だけ眉をひそめた。
大体の確率ではあるがこういう誘いがある時は重要性のある仕事が舞い込んで来ることがあるからだ。
しかし彼の表情を見た瞬間、ブチャラティはふっと軽く笑った。
「なにもそんな怖い顔をしなくてもいいだろ。
いや、久しぶりにバールで息抜きをしようと誘いに来ただけだ。
いくらボスでも詰め込み過ぎるのは体に毒だからな。」
“なんだそんな事か”とジョルノは肩の力を抜いた。
「良いですよ。あなたの言う通り息抜きした方が良いかもしれませんね。」
「なら良かった。夜にまたやってくる。
それまでここにいてくれないか?」
「分かりました。待ってますよ。」