Good old fashioned lover boy
第6章 恋のゲーム
※ヒロインside
ゲーム…?一体彼は何が言いたいの…?
頭の中で考えを巡らせたはいいものの、これといった答えが浮かんでこない。
しかし、私はそれよりも先ほどから強い睡魔に苦しんでいた。
私はお酒がそこまで強くないのである程度の範囲を超えればそこで飲むのをやめる為、酔い潰れるという経験がない…。
けれど、どうしてこんなに苦しいのだろう。
アルコール度数の高いお酒を頼む事は時々あったがここまでにはならない。
まさか…。
最悪の考えが水の中に黒いインクをこぼしたようにじわじわと頭の中を占拠した。
ジュエルを呼び出しても後の祭りだった。
彼女も私と同じように苦しいそうな表情を浮かべて何も出来ないでいた。
それを見て私は一気に絶望の中へたたき落とされのだ。
どうにか意識を保とうとしたが限界が近くなってきた。
意識がなくなる直前、耳元で私を堕としたであろう青年の声が聞こえた。
「この埋め合わせはきちんと果たします。
どうか、待っててくれませんか?」
えっ、それはどういう意味なの…?
しかし私には青年の言葉を返す力は残っておらず、そのまま意識を手放した。