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Good old fashioned lover boy

第6章 恋のゲーム


※ヒロインside
もうダメ…何もかもおしまい…。
私は奴にスタンドの秘密を話してはいけないと約束されていた。
こうなってしまったら私の未来にあるのは「死」のみだ。
でもこれで良いと思ってる私がいるのも事実だ。
どうせこの先には私が幸せになれるといった保証なんてどこにも無いし、きっとこのまま誰にも必要とされずひっそりと死んでいくのが分かるような気がするからだ。
私の前にいる青年はきっと秘密を握って奴に近づき、彼等の領域であるこの街から追放するのだろう。
でも、私を助けるって…?
「あの、貴方はさっき私を助けたいって言いましたよね…?
それってどういう…。」
先ほどまで穏やかな表情をしていた青年がまっすぐに真剣な表情で私を見つめる…。
「言葉の通りですよ。
僕はギャングではありますが、街を守ると言いながら平気な顔して麻薬などの違法な薬物を売りさばいてる前の組織が許せなかったんです。
それが何の罪もない一般人に蔓延ると考えただけで身の毛もよだつ。
それで僕は組織を裏切って前のボスを永久追放して現在に至ります。
今、貴女が置かれてる状況もそうだ。
相手の過去が見えるという能力が故に奴から良いように利用され、個人の自由もろくに無い。
人間が人間を飼いならす事はあってはいけない事だ…!」
青年は熱くなりながらも冷静なトーンで私に訴えた。
先ほどの言葉もお飾りとして言ったものではないと私には伝わった。
私は体温のみならず心も熱くなるような感じがした。
それは感動とはまた違う「何か」だ…。
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