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Good old fashioned lover boy

第6章 恋のゲーム


会議が終わり、部屋に残ったのはジョルノとメローネだった。
最初に口を開いたのはジョルノだ。
「相変わらず貴方の情報収集にはいつも驚きますよ。」
「そうやってボスに褒められるのは悪い気はしないな」
メローネは端末から視線をそらさずに言った。
ジョルノが自身の使う執務室へ戻ろうとした時、彼の口から気づかれたくなかった言葉が飛んできた。
「彼女に恋をしてるんだね。」
その言葉でジョルノはドアノブにかけた手を離して彼の方へ振り向いた。
しまった…気づかれてしまった…。
よく考えてみればギャングのボスとあろう者が一人の女にここまで入れこむのはとてもリスキーで、トップとしての指針が揺らいでしまう。
一人の美女がきっかけで傾国してしまうという歴史も聞いた事がある。
ジョルノの心にとんでもない失態を知られてしまったという後悔が波のように襲ってきた。
「図星のようだね。」
ようやくここでメローネがジョルノの方にイスに座ったまま体を向けた。
「いつから気づいてましたか?」
「彼女に近づくのは誰かっていう話をしてた時かな?」
ジョルノの表情はどんどん険しいものへと変わってきた。
それを見たメローネはふふっと含み笑いをした。
「その表情で大方察したよ。
今にもスタンドを出して襲おうとしてるようだったよ。」
かつて命をかけて戦った相手に一番最初に気づかれてしまうなんて…。
ジョルノはボスとしての自覚の低さを痛感した。
「ボス、情熱的なのは凄いが紳士的な態度は捨てない方がいいよ。
俺が昼間にラジオを流してたらこんな歌が聴こえてきたんだ。
古き良き紳士の心を忘れない男の恋の歌がね。」


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