Good old fashioned lover boy
第6章 恋のゲーム
「だって彼女に唯一近づいたんだろ?
一度会ってる人間ならそのくらいは平気さ。」
リゾットがメローネに何か言おうと口を開いたが彼はノールックで手を出してそれを制御して話を進める。
「考えてもみなよ。
彼女と同じような話し方をするリーダーでもその見た目じゃ怖がられるのは決定的だし、プロシュートだとところ構わず口説き始めそうだし、ブチャラティはボスよりも前から顔が知られてるから危険だよ。」
「メローネ、そういうお前さんはどうなんだよ。」
ミスタが頬杖をつきながら彼に聞いた。
「俺は、プロシュートほどでは無いけど色々聞きたくなっちゃうな。
任務どころじゃなくなりそうだ。」
そう言ってメローネは妖しい笑みを浮かべた。
一見まともな事を言ったように思えるが最終的にはいつもの彼になってしまった。
「決まりだな」
ブチャラティがひと呼吸おいて言った。
「だが、近づくとはいえどこに行けばいい?
あのバールでも彼女はあまり顔を出さなくなったと聞くぞ。」
リゾットがそう言うとメローネは再びあの妖しい笑みを浮かべながら一枚の紙を出した。
「彼女が現れそうな場所のリストだよ。
軟禁状態だから護衛さえいれば外出出来るみたいだよ。
ボスの事だから護衛の一人や二人くらい眠らせるなり何なり出来るだろ?」