Good old fashioned lover boy
第4章 ジュエル
彼女のスタンド…。
その言葉を聞いた瞬間、ジョルノはあのショーでのことを思い出した。
彼女の後ろに見え隠れしていた“何か”…。
それは自分達がいるテーブルに彼女が来た時に分かった。
様々な花や宝石が散りばめられたドレスを身にまとい、髪はみつ編みのおさげで西洋人形のような風貌をした人型のスタンドだった。
「言われてみれば」
最初に口を開いたのはミスタだった。
「何か思い出したのですか?」
ジョルノが聞くと彼は少しずつ思い出すように話し始めた。
「いやよ、俺達がいたテーブルにあの姉ちゃんが来て他愛もない話とかしてたろ?
あの時、妙にあの姉ちゃんの視線の動き方が尋常じゃねえ気がしたんだよ。
そして後ろにいたあのスタンドの目もそうだ。
人型のスタンドにも関わらず目だけはまるで猫の目をはめ込んだような感じだったしな。
こう言っちゃなんだか気味が悪い感じがしたんだよな。」
「それもそのはずだよ。彼女のスタンド能力は目が重要なんだよ。」
メローネの発言にその部屋にいた全員の視線が一気に彼の方へ向いた。
「彼女のスタンドは相手の目を見ただけでその人物が過去に何をしてきたのか情報を引き抜くことが出来るのさ。」