Good old fashioned lover boy
第11章 懐かしのラヴァーボーイ
ブチャラティから聞いた情報を頼りに、ジョルノがアバッキオとリゾットに探りを入れてもらったところ驚くような情報が次々と入ってきた。
まず、2人が「彼女」がいる日に限って花屋に来る「例の男」が住むアパートの一室を突き止めるとその部屋にいたのはその男ではなく、ロランであったことが分かった。
(そして部屋から出てくる時は彼女の前に現れる白人系の男に変装していた。)
また別の日にリゾットが自身のスタンドを使って例の部屋ヘ侵入したところ、そこにあったのは奴が「彼女」に会う時に使ってる変装道具や「彼女」に関する情報が掲載されてる資料、そして奴が現在転がりこんだ組織もすぐに分かった。
「やはり彼女に近づく為にわざわざ変装までしてこの街に潜伏していたようだ。」
リゾットからの報告を受けてジョルノの考えは推測から確信ヘ変わった。
「あの組織とは何度か取り引きをしたことがあってボスの顔も知っています。
恐らく彼女のスタンド能力をその組織に話して探し出すように依頼されたのでしょう。」
「それで彼女を売り渡して報酬をたんまり頂くという算段か…ギャングの俺が言うのもなんだがそれは人身売買って言って立派な犯罪だぜ。」
執務室の椅子に椅子に腰かけていたアバッキオが皮肉交じりに言った。
(そうは言っても奴が行ってる所業に怒りを感じてるのは間違いないようだ。)
「とにかく、奴を始末することに変わりはありませんね。」
ジョルノは2人をまっすぐ見つめてそう言ったのだった。