Good old fashioned lover boy
第11章 懐かしのラヴァーボーイ
「写真…?」
ブチャラティが出してきたのは、ミス・ヴィヴィの写真と例の花屋で働いてる黒髪でパーマをかけた若い女性の写真だった。
誰がどう見ても別人を写したものだと思うだろう。
ジョルノ自身も彼が一体何をしたいのか意図が汲めずにいた。
「一見それぞれ別の人物を写したように見えるが、同一人物かどうかを見極める術があるのを知ってるか?」
「いえ、分かりません。」
ジョルノが答えるとブチャラティがぐっと彼に近づいて言った。
「耳の形だ。どんなに髪型や顔を変えてもそこだけは整形で変えることは不可能に近い。
だから、逃亡中の犯罪者もこれがきっかけで逮捕に繋がるくらい重要なんだ。
先ほどメローネにこの写真を照合してもらったんだが…ほぼ100%ミス・ヴィヴィだと立証されたぞ。」
その言葉を聞いた瞬間、ジョルノは目を見聞いた。
「彼女」がこのネアポリス周辺にいる…。
しかし、その反面に懸念材料がついてくるのはすぐに分かった。
「ロランは今も行方不明だが彼女を探しているのは間違いない。
それに知ってるか?奴は変装の名人とギャング達の間で呼ばれてる。」
「まさか、変装した状態で彼女に近づこうと…?」
「可能性はある…。それに彼女がいる日に限って店に来る男の写真がこれだ。」
ブチャラティが再びスーツのポケットから出した写真はブロンドで青い目をした白人系の男が写っていた。
「見かけない顔ですね。でも、この男がもし…」
「ああ、そうだとしたらかなりやばいな。
ボス、いつまでも湿気た面をしてる場合じゃないぞ。」
この言葉でジョルノの心が再び炎がつけられたかのように赤く燃え始めた。