Good old fashioned lover boy
第11章 懐かしのラヴァーボーイ
その日もジョルノは本部にある自身の執務室で書類などを淡々と処理していた。
あの事件後、ロッセリーニは搬送先の病院で死亡が確認され組織の裏切り者であるロランは行方不明となった。
…もちろん、「彼女」の行方も分かっていない。
ジョルノ自身も重傷を負ったが、医師も驚くほどの回復力を見せてすぐに退院出来た。
ブチャラティ達からは「しばらく休んだ方がいい」と諭されたが彼はそれを振り切って自身の職務を再開させたのだった。
書類が片付き、時計を見ると時刻はお昼時を回っていた。
すると、執務室のドアがノックされジョルノが「どうぞ」と言うとブチャラティが入ってきた。
彼が入ってきたということはみかじめ料の徴収が終わったのだろう。
「見回りご苦労様ですブチャラティ。」
「朝から随分とこなしてるな。もう昼だぞ。」
「僕がいない間に随分と立てこんでましたからね。
もうほとんど片付きましたからもう大丈夫ですよ。」
「それは良いことだが詰め込みすぎるのは身体に毒だぞ。
…ところでジョルノ。大通りとは違う一本別の通りに花屋があること知ってるか?」
仕事の話とは別の話が振られた彼は首をかしげた。
「花屋?ああ、確かご夫婦で経営されてるっていうお店ですよね?
そのお店がどうかしたんですか?」
「ちょうど、みかじめ料の徴収が終わった頃にその通りを歩いてた時に寄ったんだ。
以前は夫婦で切り盛りしてたようだが今は黒髪の若い女も働いてるみたいでな。
しかもあの辺りでは美人だと色んな男達が声をかけてるらしい。」
「その方が僕らとどんな関係が?」
ジョルノがそう言うと彼はスーツのポケットから2枚の写真を取り出した。