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Good old fashioned lover boy

第11章 懐かしのラヴァーボーイ


「ねぇ、もしかしてヴィヴィよね…?」
何度も聞いたことのあるその声が私の耳に入ってきて、視線を向けるとそこに立っていたのは最後に会った17歳の頃よりも大人びた姿をした友人の「トリッシュ」がそこにいたのだ。
若さが弾けていたティーンの頃よりも化粧は控えめになって、ふわふわとした印象をもたせるピンク色のショートヘアは今では肩にかかるほどの長さになっていた。
「あの頃よりも大人になったんだな…」
そんな呑気なことを考えていると彼女が私の元へと近づき矢継ぎ早に話し始めた。
「あなた、今の今まで何処へ行ってたのよ!
携帯も繋がらないし、あなたがよくいた劇場やバールも無くなってるし一体どういうことなの!?」
降りかかってきた質問の雨嵐にどう返せばいいか迷っていた所に奥からパードレが出てきた。
「どうしたんだいヴィヴィ。何かあったのか?」
「あっ、パードレ。たった今、古い友人と再会したとこで…」
「そうかい、今日はお昼には帰る予定だったろ?
時間は少し早いが今日はここで上がってもいいよ。
せっかくの再会だ。友人と楽しんできなさい。」
「ありがとうパードレ。」
パードレに軽くハグをして彼女の方に視線を向けた。
「近くに車を停めてあるから早く着替えてきなさいよ。」
私は頷くとすぐに店の奥へと入っていった。
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