Good old fashioned lover boy
第11章 懐かしのラヴァーボーイ
※ヒロインside
「ありがとうございました。」
…「あの人、これから恋人である女性にプロポーズをするみたいだけど緊張して空振りにならなければ良いけど」と心配になってしまった。
彼が店に来て花を選んでいた時に自身のスタンドを発動させて少しだけ彼の過去を覗いたのだ。
すると、その中である一人の女性と親しげな様子が見えて私は「この女性と恋人同士なのだ」とすぐに分かった。
(その後に男性から恋人にプロポーズをしたいからその為に花を選んで欲しいと申し出があった。)
花を買いに来る人の目的は様々だ。
単純に家に飾りたいと言う人いれば、恋人や家族・友人に贈りたいとか故人への手向けなど色々な目的を抱えて人々がこの店にやってくる。
本当は使いたくなかったスタンド能力も、今では相手が一体どんな理由でこの店に来たのかを把握する為に少しだけ使うことが多くなった。
もちろん賛否両論あるかもしれないが、それでもお客さんが喜んでくれるなら私はそれで良いと思っていた。
そうこうしていると、時計は既にお昼の時間を指していた。
空腹感が頭の中でいっぱいになりそうになったその時、聞き覚えのある声が聞こえた…。
…振り返るとそこにいたのは私がマジシャンの活動をしていた頃、唯一「友人」と呼んでいた若い女性がそこにいたのだ。