Good old fashioned lover boy
第10章 自由への旅立ち
銃撃を受けたジョルノを抱えてブチャラティ達は真夜中の病院へと駆け込んだ。
幸いにも手術は無事に成功して後は彼の意識が戻るのを待つばかりであった。
「すまない、俺がトドメをさせばボスはあんなことに…。」
リゾットが爪が食いこむくらいに拳を握りしめて悔しさを滲ませていた。
「リゾット、これは誰のせいでもない。あまり自分を責めないでくれ。」
ブチャラティが彼の肩にそっと手を乗せて言った。
「別の作戦に加わってたメンツには僕から報告しておいたよ。
もちろんボスのことも正直にね。
…でも、彼女が心配だな。」
メローネがそう言って視線を向けた先には顔を両手で覆いすすり泣きをする彼女の姿があった。
両サイドにはナランチャとフーゴが座り彼女を慰める姿があったが、どうしたらいいものかと困惑している様子であった。
すると、メローネと目が合ったフーゴが彼らの元へと駆け寄ってきた。
「彼女の様子はどうだ?」
「どうも何もずっとあの調子ですよ。僕もナランチャもどうしたらいいのか分かりませんよ…。」
病室の外で重苦しい空気が流れてる中、ジョルノの様子を見る為に病室ヘ入ったブチャラティがそこから顔を見せてその場にいた全員にこう言った。
「おい、我らのボスが意識を取り戻したぞ。」