Good old fashioned lover boy
第10章 自由への旅立ち
5発の銃弾が身体を貫き、血が流れてもジョルノは怯むことなく自身のスタンドである「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」を発動させた。
その黄金色に輝く人型スタンドは周りの人間全てを圧倒せんとする勢いのオーラを放っていた。
「最初に言ったはずだ、悪あがきは無駄だと。」
ジョルノがそう言い放つとレクイエムはロッセリーニめがけて拳で彼が拳銃で撃たれた以上の数を打ち込んだ。
人間の急所である鳩尾を最後に一発打ち込まれた後、ロッセリーニはサンドバッグのごとく後ろへと倒れた。
あまりに衝撃的な光景を見てしまったロランは、奴を見捨てヘリコプターへと乗りこみそのまま離陸してしまったのだ。
「野郎、逃がすかっ!」
プロシュートがそのヘリコプターに向かって2発ほど発砲したがそれは全て無駄に終わってしまった。
戦いが終わり、膝から崩れ落ちたジョルノに「彼女」が駆け寄り彼を強く抱きしめた。
血は止まることなく流れ続けており息も絶え絶えになっている中、ジョルノは「彼女」の耳元にそっと唇を寄せながら言った。
「無事で良かった。これで貴女は自由の身だ…。」
この言葉の直後、ジョルノは意識を手放してブチャラティ達は彼を抱えてその場を後にしたのだった…。