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Good old fashioned lover boy

第10章 自由への旅立ち


※ヒロインside
声がした方に振り向くとそこには「彼」が右手に拳銃を持って立っていた。
私がこの世で最も愛おしく想うあの人が助けに来てくれた…。
しかし、ロランが後ろから首に手を回して私の頭に拳銃を突きつけてきた。
「ロラン・マリーノ、無駄な悪あがきはやめた方が良いと思いますよ。」
「これはこれは、まさか貴方からのご忠告が聞けるなんて光栄ですよ。」
「これまでのことに貴方が関係してるのを証明する為に随分と時間がかかりました。
しかし、彼女はこの事件に巻き込まれた被害者だ。
彼女を今すぐに解放してもらいたい。」
「それは出来ないお願いですね。」
ロッセリーニがゆっくりと私達の前に出てハッキリと告げた。
奴の表情はこちらから見ることは出来ないが、私の瞳を見るのと同じように狂気の混ざった笑みを浮かべてるのだろう。
「とりあえずその銃をそこに置いていただけないかな?
さもないと、彼女の命は保証出来ない。」
「彼」は言われた通りに銃を置き、そのままじっとロッセリーニを見つめこう言い放った。
「モノクルを着けてる右目は例の弓矢がきっかけで視力をほとんど失ってしまったんですよね。」
「あぁ、そうだ…!!!
それで私はアンタらパッショーネに復讐することにしたんだ…!!!」
この一言がきっかけでいつも冷静なはずのあの男が本性を見せはじめた。

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