Good old fashioned lover boy
第10章 自由への旅立ち
会場を抜けたジョルノ達は走ってすぐ近くにあったエレベーターに乗り込んだ。
幸いなことに電源は切られておらず、このままなら最上階にあるヘリポートにすぐたどり着けそうだ。
「ところでブチャラティよぉ、イルーゾォの奴はどうした。一緒じゃなかったのか?」
開口一番にプロシュートがそう聞くと腕を組んで壁にもたれた状態でブチャラティが答えた。
「奴は以前に接触したロッセリーニの執事を匿ってもらってる。
今はもう安全な場所に避難したところだろう。」
「安全な場所ねぇ。」
今のジョルノにとってはその話は正直どうでも良かった。
とにかく今は「彼女」を救い出すのが優先だ。
ジョルノはスーツの内ポケットにしまっていた拳銃を取り出した。
彼は今まで拳銃を扱った経験がなかったのだが、パッショーネのボスの座についた際に万が一の為にと所持しているものだ。
しかし、所持してるだけではどうにもならないのでスタンドの関係で拳銃を扱うミスタに特訓してもらったのだった。
拳銃はミスタと同じリボルバー式のもので弾は6発入る。
「若造が随分と洒落たもの持ってるじゃねえかよ。」
この期に及んでプロシュートがニヒルな笑みを浮かべて挑発してきたがジョルノにそんなのは耳に入ってもこなかった。
エレベーターが最上階に止まり、扉が開いた先に見えたのはヘリコプターに乗り込もうとしてる「彼女」達だった。
ブチャラティ達がすぐに追いかけようとしたがすぐさまジョルノが静止した。
「ここからは僕が行きます。僕に考えがあるんです。」
3人はジョルノの考えたプランを聞くとすぐに頷いた。
そして、ジョルノはヘリポートへ歩き出したのだった…。