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Good old fashioned lover boy

第10章 自由への旅立ち


「彼女」の密告から一夜明けても尚、ジョルノの心には未だにあの時の「熱い瞬間」が焼きついて離れてはいなかった。
最初は文字通り、「彼女」からの密告を聞く為に接触した。
しかしそれはジョルノの心に眠っていた「情熱」を呼び覚ますのには充分過ぎるものだった。
「彼女」に謝罪して自らの思いを打ち明けたい…。
この気持ちが彼をこれまで突き動かしていたのだ。
そして、その「瞬間」は「彼女」と共に訪れた。
最初こそは突然告げられた言葉に「彼女」は驚きと戸惑いを隠しきれていなかったが、それでもジョルノは「彼女」との距離をどんどん詰めていった。
ついには「彼女」の雪のように白い肌とシルクのようになめらかなブルネットの髪にも触れた。
それによってまるでチークを塗ったかのように桃色の頬に染めた「彼女」の表情は、ジョルノの気持ちを加速させる材料となった。
潤んだスミレ色の瞳が自身の瞳と視線がぶつかった瞬間にジョルノは「迷い」というものを全て捨て去り、まぶたを閉じて彼女の唇にそっと自らの唇を重ねたのだった。
「彼女」が車から降りた後、もしもの時にと待機していたミスタとナランチャに「いつまで待たせる気だった」とブーイングが入ったがジョルノはほとんど受け流してしまった。
ターゲットの近くにいる人物に恋をするなんて本当は良いものでは無いことはよく分かっている。
しかし、周りの人間がなんと言おうが彼の気持ちは変わることは無かった。
「彼女」を自らの手で救いたい…その為なら命を差し出しても構わない…。
幾度となくいばらの道を開いてきた彼の「黄金の精神」が今輝き出したのだった。
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