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Good old fashioned lover boy

第3章 華麗なる瞳


「凄いな。絵から花が飛び出してきたのか。」
さすがのブチャラティも驚きを隠せなかった。
次に彼女が見せたのは一枚の黒い大きな布。
それを自身の腰に巻きつけ一気に外すとさっきまでレギンスを履いていたのが一転して裾に白いバラが描かれたスカートに変わった。
そこからはスラリと伸びた白い足が一部の観客の目に止まった。
「おっ、なかなかの美脚じゃん。
あれで足組んでくれたらな。だよな、フーゴ。」
ミスタからの乱暴なフリにフーゴは耳を赤くしたまま何も返せなかった。
さらに彼女はスカートに描かれている白いバラに手を当てて優しく撫でるようにこすった。
すると、さっきまでスカートの裾にあったものが彼女の手のひらに現れた。
ところが、彼女は左手でそれを握りつぶしてしまったのだ。
これには手を口で覆ったり、小さな悲鳴を上げた観客もいた。
彼女は手をこぶしにしたまま、グラスを右手に持つと先ほどまでこぶしのままだった左手を擦るようにその中に何かを落とした。
するとどうしたことか…。
先ほどまでの白いバラではなく、グラスの中にあったのはたくさんの真珠の玉が現れた。
観客たちは先ほどまでのまでの空気とは一転して再び歓声を上げた。
そして彼女はそのグラスをテーブルにコンコンと2回叩いた。
さっきまで真珠の玉だったものがネックレスに早変わりしていた。
そして彼女はネックレスを持ってステージを降りると前方で観覧していた老婦人にプレゼントしたのだ。
老婦人は満足そうな笑顔で彼女を優しくハグをした。
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