第73章 恋文
激しい口づけを続けながらも、信長様の手は帯を器用に解いていく。
緩めた帯を引き抜くと、着物を襦袢ごと一気に左右に開く。
冷んやりとした空気が肌を刺すも、隠すもののなくなった肌は、羞恥で、かあっと熱くなる。
「っ…やっ…信長さま…見ないで」
まだ明るい室内で曝け出された肌が恥ずかしくて、胸元を隠そうと伸ばした手は、信長様に呆気なく囚われてしまう。
「隠すことは許さん。全て見せよ……貴様の身体は俺のものだろう?」
激しい独占欲を示すような言葉を聞いて、肌がますます熱を帯びて熱くなってくる。
信長様の大きな手が鎖骨をなぞり、胸の膨らみを、確かめるように優しく揉んでくる。
尖端の部分はもう既にピンっと硬くなっていて、指先でグニュグニュと押し潰すように強く撫でられる。
ーちゅうぅ…
「やっ…ああぁ…」
いきなり胸の谷間に顔を埋めた信長は、片方の頂を口に含むと、ちゅうっと強く吸い上げた。
赤子が乳を吸うかの如く何度も吸い上げながら、唇で挟んで優しく甘噛みする。
胸を弄るその度に、朱里の腰がビクビクと跳ね上がるのを見て気を良くした信長は、執拗にねっとりとした愛撫を繰り返す。
唇で胸元を愛撫しながら、空いた手を内腿の間に差し込むと、すりすりと何度も撫でる。
太ももからふくらはぎまで、滑るように手を這わせながらも、足の付け根の大事な部分にはわざと触れない。
触れられずともそこは既にしっとりと濡れそぼっているようで、信長の手が核心部分に近づくたびに、その先を期待しているかのように、じわりと熱く潤みだしていた。
が………
(っ…何でっ?触れて下さらないのっ…?)
いつもなら…割れ目を撫でて、ナカを長い指でぐちゃぐちゃに掻き混ぜてくれるのに…舌先でツンツンと奥を刺激してくれるのに…
いやらしい想像ばかりが頭の中で膨らんでしまって、もう我慢ができないぐらい昂ってしまっているのに、私の期待は叶えられず、信長様は頑なにそこには触れてくれない。
「っ…ふっ…信長さまぁ…」
はしたないとは思いつつも、我慢できなくなった私は、信長様の首の後ろに腕を回してしがみつき、自分でも恥ずかしくなるぐらい甘ったるい声で名を呼んだ。