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永遠の恋〜信長の寵妃【イケメン戦国】

第68章 おあずけ


「……どうした?今宵は月の障りの日ではないだろう……まだ先のはずだが…」

(うっ…なんでそれ知ってるの…さすが信長様…)

自分より自分の身体のことを把握されているらしいことに、内心冷や冷やしながらも、朱里は身動ぎして信長から距離を取ろうとする。


「っ…今宵はダメです」
「何故だ、理由を言え」
「理由は……ダメです」
「ダメでは分からん…貴様、ふざけてるのか?」
「だ、ダメなものはダメですっ…我慢して下さい」
「は?……我慢だと?そんなもの、できるわけなかろう?」
「と、とにかく、ダメですっ…あっ、もぅ、触っちゃイヤっ!」

乱れた夜着の袷に滑り込もうとする手を、慌てて引き剥がす。

予想外の朱里の抵抗に、信長は不審そうに眉を顰める。

「……貴様、本気で俺に抱かれるのが嫌なのか?」

「ご、ごめんなさい…でも、今宵は本当に許して、信長様…」


理由を聞いても頑なに言おうとしない朱里に、痺れを切らした信長は、苛々を隠そうともせずに、背を向けてしまった。

が、眠れぬらしく、苛々と忙しなく身動ぎし、いつまで経っても寝息が聞こえてくることはなかった。


(っ…ごめんなさい、信長様。
私だって毎夜、貴方と愛し合いたいけれど…)



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