第64章 夢の中で
そっと掛け布を捲ると、白い夜着の袷は少し乱れていて、首筋から鎖骨の辺りが露わになっている。
昨夜の情事の折、意識を飛ばした朱里に、俺が夜着を着せかけてやって眠りについたのだが、眠っている内に、軽く結んでいた腰紐が緩んでしまったらしい。
裾の方も乱れて開いてしまっており、太腿が見えそうなぐらいの、あられもない状態になっている。
「っ………」
(全て見えているよりも、これぐらいの方がかえって唆られるというのも可笑しなものだな……)
普段は淑やかで乱れたところなど見せない朱里だが、二人きりの寝所では全く別の顔を見せる。
妖艶で厭らしく、男を欲情させるその顔は俺しか知らない。
朱里が俺以外の男に組み敷かれる様を想像すると、激しい嫉妬を感じるとともに、一物が熱く滾る。
こんなに夢中になった女はいない
『んっ…ふっ…』
甘ったるい寝息を吐いて朱里が寝返りを打つと、開いていた裾が更に大きく乱れて白い太腿が目に飛び込んでくる。
無意識にか、足の付け根の部分を擦り合わすように動かしているのがまた厭らしい。
(くっ…人の気も知らず煽りおって…)
寝苦しいのか、淫らな夢でも見ているせいなのか、朱里は何度も寝返りを打ち、そのたびに夜着がどんどん乱れていく。
袷もはだけて、たわわな白い乳房は今にも溢れ落ちそうなところまで見えていた。
中途半端に結ばれたままの腰紐は、今や全く用をなしておらず、いっそ一思いに解いてやろうかと、くだらぬ妄想に囚われる。
「くっ……」
朱里の乱れた寝姿を目にして、俺の男の部分はむくむくと首を擡げて、夜着の内側で窮屈そうにしている。
白く柔らかな内腿へと手を伸ばすと、その感触を楽しむように、すりすりと撫でさする。
陶器のように滑らかな肌は、しっとりと吸い付くような瑞々しさがある。
何年経っても変わらぬ美しい身体
いや、寧ろ、子を産み、年齢を重ねるごとに妖艶さを増しているようだ。
ーっくちゅっ
内腿を撫でていた手を、躊躇いなく中心部へと挿し込むと、そこは僅かだが濡れていた。
昨夜の情事の名残りだろうか、僅かな湿り気とともにナカもまだ柔らかい。
割れ目を開き、内側の襞を指で解すように撫でていると、すぐに滑りが良くなってくる。