第61章 試練の時
信長のソレはもう、張ち切れんばかりに膨張して硬くなり、着物越しにも関わらず朱里の秘部をぐりぐりと刺激してくる。
(んっ…あんっ…硬い…やっ、当たって…っはぁっ…)
男のあからさまな欲を見せつけられて、身体の奥が熱くなる。
帯を解くシュルっという音が聞こえたかと思うと、腰から裾までを襦袢ごと一気に暴かれて、何も覆うもののない裸体が晒される。
「っ…やぁ…見ないでぇ…」
晒された裸体を舐めるように見る信長様の視線に耐えられずに身を捩る。
無意識に両足を擦り合わせると、中心部にぬめっとした滑りを感じた。
(はぁ…んっ…もう濡れちゃってる…)
「んっ…信長さまぁ」
「ん?どうした?」
「はぁ…信長さまも、脱いでぇ…」
素肌の感触が恋しくて、信長様の返事を待たずに襟元へと手を滑り込ませ、勢いのまま肩口から着物を剥ぐ。
「っ……くっ…朱里、待てっ!」
「…………えっ?あっ…」
顔を顰めて制止の声を上げる信長様の様子に、ドキッとして手を止めるが、もう既に信長様の上半身は露わになっていて………
「っ…信長様っ、これっ…あ、あのお怪我を…なさって?」
左の肩口から上腕にかけて巻かれた白い包帯が目に入り、予想外のことに動揺が隠しきれない。
「くっ…待て、と言うたのに貴様は…」
「やっ、どうしてっ?どうして言って下さらないのですっ?
これ、本能寺でですか??」
「大した怪我ではない…軽い火傷だ。秀吉が大袈裟に包帯など巻かせただけだ…阿弥陀寺におる間にあらかた治ったゆえ、心配ない」
「でもっ…」
(怪我をされたのなら言って欲しかった…たとえどんなに些細な怪我でもっ……)
俯いて堅く唇を引き結ぶ私の顎を、信長様の細く長い指がクイッと持ち上げて、鼻先が触れる距離で見つめられる。
「朱里…そんな顔をするな」
ーちゅっ ちゅっ
目蓋に 額に 頬に 鼻先に 唇に
顔中に小さな口づけを何度も落とされて、擽ったくて…
「く、ふふ…うふふっ…やっんっ…も…」
思わず笑みが溢れてしまった私を、信長様は満足そうにぎゅうっと抱き締める。
「そうだ、そうして笑っていろ。
俺は貴様の笑う顔だけ見ていたい」
「…信長さま……」