第46章 男と女
「………朱里?」
結華との至福の時間にうっとりとしていると、いきなり襖が開いて、びっくりした。
「きゃあっ、信長様っ?」
突然のことに慌ててしまい、胸元を隠すのを忘れてしまったため、信長様の目の前に胸を晒す格好になってしまった。
胸に吸い付く結華の頭が死角になっているとはいえ、大きい胸は丸見え状態。
夜着の袷から溢れた豊満な胸に釘づけになる信長様の視線が熱い。
「………すまん。起きたら居なかったゆえ…」
心なしか頬を赤く染めた信長様が、目線を横に逸らしながらボソボソと仰るのが、何だかとても気まずい。
「い、いえ…すみません、結華が早くに起きてしまって…もう少しで終わると思うんですけど…」
「ん…分かった」
信長様はそれだけ言うと、静かに襖を閉めて寝所の方へ戻られた。
(あぁ…びっくりした…見られちゃった)
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一方、一人寝所へと戻った信長も動揺を隠せなかった。
豊満な白い胸乳
芳しく匂い立つ白桃のような瑞々しい肌
子を産む前よりも更に大きくなったのではないだろうか…
あれを鷲掴みにしたら、どんなにか……
さらには、結華が美味そうにチュウチュウと吸い付く姿も目に焼きついていて……
子が女子でよかった…男子だったら、大人げなく苛々してしまうところだった、などとそれこそ大人げないことを考えてしまう。
頭の中で邪な想像が膨らみ、身体の中心に急激な熱の上昇を感じる。見ると、下帯の下でムクムクと首を持ち上げているのが分かって、苦笑する。
(くっ…久しぶりに朱里の肌を少し見ただけで、このようになるとは……俺も相当溜まってたとみえる)
結華が産まれて、はや6ヶ月、その前の禁止期間も含めると、もう半年以上も朱里と交わっていない。
朝夕の挨拶のような軽い口づけ程度はするものの、深い触れ合いはない。
最初のうちは、朱里も赤子の世話に悩み、心身ともに疲れ果てていたから、そんな状態の妻の身体を求めるのもどうかと思い、かなりの忍耐力をもって自制していた。
だが、その状態が続くうち、いつの間にか、しないのが当たり前のようになってしまい、今日に至るのだが。
(これは、早々になんとかせねば…まずいな、俺がもたん)
一度タガが外れた欲望は、満たされるまで何度でも求めてしまう。
昂り始めたソレは熱を吐き出したくて、ジクジクと疼いていた。