第37章 危機
(や…何これ?なんで…こんなことに??
熱で苦しそうにしておられた信長様のお傍で、手を握ってお目覚めになるのを待ってただけなのに……なんで??いつの間に裸に…)
パンッパンッパンッ!パチュンッ!グチュグチュッ…
激しく腰を打ちつける音と二人が繋がった部分が泡立つ音とが混ざり合って、耳を犯す。
「あっはぁ…ぅんんっ…いやぁ…」
「っ、くっ…そんなに締めるなっ」
(あれからどれぐらいの時が経ったの…?まだ…夜じゃないみたい。
や…昼間からこんな…激しい…)
「んっ…はぁ…信長さま…だめ…傷が…」
(こんなに激しくしてたら傷口が開いちゃう………)
「くっ…大事ないっ。それよりも…もっと声を聞かせよ。
眠ったままの貴様もよいが、俺を欲しがる声が聞けぬのはつまらん。朱里、もっと啼け。もっと俺を欲しがれ」
「ああぁっ…信長さま…んっ…いいっ…はぁ」
熱を宿した深紅の瞳から、絡めとられたように目を逸らせない。
障子越しに射し込む長閑な陽射しと、場違いなほど濃密な閨の空気。
(昼間からこんなこと…だめなのに…欲しい…信長様が欲しくて堪らないっ)
「ん…信長さま…もっと…もっとナカいっぱいにしてぇ」
「くっ…うっ…」
お腹の奥がキュウッと収縮して、足の付け根から爪先までビリビリと痺れるような刺激が走る。
耐え切れなくなって、無意識に信長様の身体に両足を絡めて、腰を強く引き寄せていた。
「っ、くっ…朱里…貴様…」
「ああっ…深いっ…んっ…奥…いい…」
信長様の腰の動きが更に激しくなり、止まることのない奥への刺激に、頭の中に靄がかかったように次第に意識が遠くなる。
「くっ…はぁ…もう…出るぞ!」
薄れゆく意識の中で、身の内に広がる信長様の熱い迸りを感じる。
それはいつも以上に大量で、膣の奥でビュクビュクッと吐き出されているのが分かるぐらいだった。
(あぁ…信長様の…熱い…奥にいっぱい出てる…)
信長様の身体に強く抱きつき、満たされた心地で意識を手放した。