第34章 すれ違い
朱里を褥に下ろすと、その額にそっと口付ける。
恥ずかしそうに目を伏せる姿が、いつまで経っても愛らしい。
(初々しくて愛らしいが……逆に苛めてやりたくなるな)
口の端を上げて、意地悪い笑みを浮かべると、捕らえた獲物を嬲る獣のように、朱里の首筋に歯を立てた。
「あっ…ん、やっ…痛っ…」.
「くくっ…さあ、奥方様。
俺が浮気などできぬように、今宵は貴様が俺を満足させよ」
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ジュッ ジュボッジュボッ ジュプッ チュプンッ
「うっ…くぅ…朱里…好いぞ」
褥の上に仁王立ちする信長の足の間に跪き、ガチガチに硬くなって天を仰いでいる男の一物を小さな口の中にジュボジュボと出し入れする。
時折、頬を窄めて口内で圧迫したり、舌を使って裏筋を舐め上げたりしていると、一物の先っぽからトロトロと汁が溢れ出てきて、口内に独特の苦みが広がっていく。
チュプンっと音を立てて口から出すと、一物はまるで意思を持った生き物のようにブルブルと震えて口から飛び出してくる。
根元を両手で支えて扱きながら、絶え間なく汁を溢す亀頭の部分を唇で挟み込む。
上唇と下唇で、くびれた部分を挟んで、きゅっ、きゅっ、と刺激しながら、舌で鈴口を押し潰すようにしながらレロレロと舐め回す。
(っ、くっ……この舌の動き…堪らんっ!)
身体の奥から迫り上がってくる吐精感を受け流すため、硬く目を閉じて眉間に皺を刻む。
そんな信長の様子を、一物を頬張ったまま、足の間から上目遣いで見つめる。
(ん、この顔好き…信長さま…もっと感じて…気持ち良くなって…)
喉の奥までぐっと咥え込むと、あまりの質量に咽せそうになるが、信長の一物は大きすぎて、その全てを口内に納めることはできない。
口に入りきらない根元の部分を手で軽く握りながら、その下の柔らかな袋をもう片方の手で優しく撫でさする。
「ふっ…あぁ…好いな…」
腰が砕けそうなほどの気持ち良さに耐えられず、思わず朱里の頭を押さえて自ら腰を振る。
「んんんんっ!?うっ…ぐっ…」
激しく出し入れされて、亀頭の先が喉の奥を突くたびに生理的な涙が目尻に浮かぶ。
口内で限界まで膨張した一物に歯を立てぬように、口を窄めて激しい抽挿に応じる。