第32章 初夜

朱里を膝の上に乗せたまま、後ろから夜着の袷に手を滑り込ませて、直接肌に触れる。

湯上がりのしっとりと吸い付くような肌の感触が心地良く、さわさわと触れていると身体の奥の欲望が熱を帯びていく。

豊かな胸乳を鷲掴みにして揉みながら、その中心の頂の周りをクルクルと円を描くように指で撫で回す。


「んっ、や…あっん…」

胸の中心は既に硬く尖って、その存在を主張しているが、敢えてそこには触れないように周りばかりを撫で回す。

「ふっ、んんっ…や…信長さ…ま」

焦ったそうに膝の上で身を捩る朱里をぎゅっと抱き締めて、その耳朶に軽く歯を立てる。

「ひ、やぁ…ん…だめぇ」

「…良い声だな…もっと聞かせろ」

舌を尖らせて首筋をツーっと舐め上げ、髪で隠れぬ所にきつく吸い付くと、鮮やかな紅い華が咲く。

「あっ…やん…そこはだめって…いつも言ってるのに…」

「ふっ、貴様は名実ともに俺のものになったのだ。皆に見せつけてやればよい」

「んっ、もう！知りませんよ、秀吉さんに怒られても…」

「くくっ、では秀吉に見つからぬ所につけてやろう」


夜着の袷を大きく開いて、豊かな胸を露わにすると、その膨らみにチュウっと吸い付く。

胸から二の腕、お腹、太腿、と口づけの雨を降らせながら、次々と紅い華を咲かせていく。

「っ、あっあっ…そんな…にしちゃ…やぁ」

「いいだろう？俺しか見れぬ所なのだから…
他の男に見せることは許さんぞ」

「ん、そんなことしません。
信長様だけ…貴方にしか、この身は委ねません…」

「くっ、愛らしいことを言いおって…
貴様は俺を煽るのが上手いな。
そのように愛らしい姿を見せられると、抑えが効かなくなる。
………今宵はどうなっても知らぬぞ」

言うやいなや、胸の蕾をギュッと強めに摘み上げる。

「ひゃあ…んっ…信長さまの意地悪っ。
今宵は大事に抱く、って言って下さったじゃないですか…」

「ふっ、大事にとは言ったが、優しく、とは言っておらん」