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永遠の恋〜信長の寵妃【イケメン戦国】

第103章 旅は道連れ


自由過ぎる武将達に戸惑っていると……

「おい、佐助!何やってんだ、そろそろ帰るぞ…って…おまっ、朱里か??」

「幸村っ!?」

店の暖簾を勢いよく潜って現れたのは、幸村だった。

「わぁ、久しぶりだね!ここで幸村にも会えるなんて思ってもみなかったよ」

「お、おう…俺は信玄様のおつかいでな…ってか、お前ら、今日着いたのか?言ってくれたら国境まで迎えに行ってやったのに」

「ふふ…ありがとう、幸村。信玄様のおつかいって…それ?」

幸村の手に握られている風呂敷包みを指差すと、幸村は苦笑いを溢す。

「城下で最近話題の団子を買って来い、だってさ。ったく、人使いが荒いんだよ、あの人は」

「ふふ…」

団子を美味しそうに頬張る信玄様の姿が目に浮かび、思わず笑みが溢れる。

「信玄様は相変わらず甘味がお好きなのね」

「あの人は放っておくと勝手に食い過ぎるからな…俺がちゃんと見張っとかねぇと」

そうは言いつつ、団子を買いに行ってあげる幸村は、人一倍主君思いで優しいのだ。

「朱里が来たら、一緒に城下の甘味屋巡りするんだって張り切ってたぜ、信玄様」

「そうなの?楽しみだな…って…えっと、信長様?あのぅ、そろそろ…離して下さいませんか?」

相変わらず、私は信長様に背後から抱き締められたままで幸村と話していたのだ。
先程からチラチラと背後を気にする幸村の視線に居た堪れなくなって、離してくれるように遠慮がちに頼んでみる。

「駄目だ、離してやらん」

ぎゅうっと抱き締めて、甘えるように首筋に顔を埋められる。

「っ……」

(ううっ…俺様で強引なのにこんな可愛いことするなんて…反則だよ)

予想どおりの答えに妙に納得しつつ、甘えるような信長様の仕草にときめいてしまうのだった。


「朱里……お前も色々大変そうだな…」

幸村がしみじみと言うのが、何だか可笑しかった。



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