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永遠の恋〜信長の寵妃【イケメン戦国】

第100章 君に詠む


翌朝、目覚めると外はまだ薄暗かった。
寺の朝は早いようで、部屋の外では、早くもお寺の方たちが忙しなく立ち働いている気配がしていた。

(ん…もう朝?まだ暗いわ…)

薄暗い部屋の中を、褥の中から顔だけ出して見回してみる。

(まだ夜明け前だし、もう少し横になっていてもいいよね…)

昨夜の濃密な情事の名残りで身体中に気怠さが残っていて、起きるのが億劫だった。

「ん…信長さま…?」

褥の中で身動ぎ、隣で眠る信長様にそっと身体を寄せるが……

「っ…ひゃっ……」

グイッと力強く引き寄せられたかと思うと…信長様は私の上に馬乗りになっていた。

「えっ…ええっ…な、何っ…!?」

「おはよう、朱里」

ニッコリと微笑む顔は、胸がキュンとするぐらい格好良くて素敵で…意地悪だった。

「お、おはようございます、信長様」

(信長様、もう起きておられたんだ…っていうか何、この体勢?何でこうなったの!?)

「あ、あの…信長様?そのぅ…あの、降りて?」

「んー?まだ夜明け前だ。起きるには早いぞ?」

「そ、そうですけど…これじゃあ寝れないっ…ひゃあっ!」

いきなり耳朶にカプッと噛み付かれて、変な声が出てしまった。

「おい、大きな声を出すな。くくっ…坊主どもに聞かれても知らんぞ」

「やっ…だって…ぁっ…や、だめぇ…ちょっ…待ってぇ…」

くくっ…と愉しそうに笑いながら、信長様の手が身体の線をなぞっていく。
昨夜の情事の余韻冷めやらぬ身体は、軽く触れられただけでゾクリと震えが走ってしまう。

「ふっ…相変わらず敏感な身体だな。昨夜は…足りなかったか?」

「んんっ…そんなこと…あっ、んっ…ふっ…」

柔らかな唇が重なる。

ーちゅっ…ちゅうっ…ちゅるっ…


「ぁっ…ふっ…んっ…はぁ…」

強引なのに甘やかな口付けに酔いしれて、いつしか私は自分から信長様の身体に腕を回していた。




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