第94章 聖なる夜の願い事
「あっ、んっ…深いっ…奥っ…当たっちゃ…ああっ…」
息吐く間もなく、激しく奥まで突き上げるような抽挿を始めた信長に、朱里は必死でしがみつく。
次々と襲い来る快感に翻弄されて、信長の背中に回した腕に自然と力が籠る。
高らかに艶めかしい喘ぎが上がるたび、信長の背中には朱里の爪が食い込み、淫靡な赤い痕が残される。
「っ…くっ…」
「やっ、あっ…ごめんなさいっ…あっ…」
思わず顔を顰める信長に申し訳なくなるが、与えられる快楽が優って、もはや自分で自分を抑えられない。
信長の逞しく男らしい身体にしがみついていなければ、身も心も壊れてしまいそうなほど強い快楽の波に襲われていた。
「構わん。貴様に付けられる痕なら、むしろ心地良い。そのまま掴まっていろ」
上半身を朱里の腕に預けたままで腰を緩々と打ち付けると、二人が繋がった部分からは、じゅぷじゅぷっと卑猥な水音が溢れる。
「んっ…やっ…だめ…待って、もぅ、無理っ…あっ…」
絶頂が近いのか、大きく開いた朱里の足がガクガクと痙攣し始め、ナカの襞がぎゅっと吸い付くようにして信長の昂りを締め付ける。
無意識なのか、朱里は信長の腰に足を絡めて、自分の方へと引き寄せる。
その瞬間、ググッと挿入が深まり、信長の昂りが奥深くを抉るように穿つ。
「ぐっ…あ"あ"っ…」
「ひっ、ああぁっ…」
『もっと朱里を感じていたい』
想いとは裏腹に、信長もまた強く吐精感を煽られて腰の疼きが抑えられなくなる。
「くっ…俺も、もう…一度出すぞっ」
ーぐじゅうぅ…びゅるびゅるっ…
「ンッ…ンンッ!あ"あ"ぁーっ…」
信長が最奥へと腰を強く押し付けて熱い迸りを放つと同時に、朱里もまた一際大きな喘ぎとともにきつく背を反らせて絶頂に達したようだった。
「くっ…はっ…はぁ…」
達してもなおビュクビュクッと脈打つ一物を朱里の奥深くに埋めたまま、荒く乱れた呼吸を整える。
身体の下に組み敷いたままの朱里は、絶頂の余韻でトロンっと蕩けた焦点の定まらぬ目をしている。
朱里のナカは、熱くドロドロに蕩けており、たっぷりの愛液と自身が放った白濁とか混じり合って信長の一物を熱く濡らしていた。
(っ…堪らんっ…熱くて、溶けてしまいそうだ)
精を吐き出したばかりだというのに、信長の昂りは一向に鎮まる気配もなく、腰から下が燃えるように熱く疼き続けている。