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永遠の恋〜信長の寵妃【イケメン戦国】

第83章 心とカラダ


動揺する秀吉を何とか宥めて、家康が事情を説明するが、その間も秀吉の熱っぽい視線が信長を絡め取って離さない。

「家康っ、お前、御館様になんてことしてくれたんだ…こんなっ…女の身体になど……」

言いつつ、また顔を赤らめる秀吉さん。

(ちょっと、秀吉さんたら、意識し過ぎじゃない?いくら信長様が綺麗過ぎるからって…それ、もう、女の人を見る目だよ…)

秀吉さんの熱っぽい目に若干引きつつ、信長様の方を見ると、秀吉さんを煽るかの如く、夜着の袷をこれ見よがしに緩めていらっしゃる。
乱れた袷からチラリと見える白い乳房は、目にも眩しい。

「信長様っ、ダメですよ!そんなに曝け出しちゃ…一応、女人の身体なんですから…」

(秀吉さんを煽っちゃダメです……)

「くくっ……」


「信長様、秀吉さんで遊んでる場合じゃないですよ。取り敢えず、今日一日をどうするか、考えないと…」

家康が苦々しげに言う。

「っ…御館様、本日は天主で一日お過ごし下さい。お身体に障ってはいけません」

「それはならん。日々の政務に、城下の視察…今日も予定は山積みであろう?」

「し、しかし、そのようなお姿では…」

チラチラと信長の姿を盗み見ながら、秀吉は困惑したように言う。

確かに、今の信長様は、体つきは明らかに女人そのものであるし、声も少し高くなっていて、普段の信長様の声とは明らかに違っている。

(胸は、晒しを巻くとかすれば隠せるかもしれないけど、声までは誤魔化せないよね…)


下手にこの中途半端な姿を人目に晒して、『織田信長には女装趣味がある』なんて噂が立っても面倒なことになる。
信長様の権威を失墜させるような事態は避けたい。
できれば今日一日を穏便に過ごしたいのだ。


「………なるほど、この姿では都合が悪いか…ならば、俺によい考えがあるぞ」


ニヤリと悪戯っぽい笑みを浮かべる信長を見て、その瞬間、秀吉と家康はイヤな予感を感じたのだった。



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