第2章 由希センパイ、おしおきね。
その横でただ無言で立ち尽くす静。
「な、なんか部室に用じゃなかったの?」
流石にこの空間に違和感を覚え、静に問う由希。
「あ、ああっとっ…」
ガシっ…。
下に座る由希をいきなり抱きしめる静。
「…っ、え、えと、、、袴田くん…?」
いきなりの事に一瞬固まった由希だった。
「あ、あまり無理しないで下さいね…。いつもほっとくと無茶ばかりするんで…。もっと頼って欲しいっス…。」
「あ、ありがとう…?でもほんとに大丈夫だから…その、、手…。」
ガラっ…
「由希セーンパ…っっ」
「…静てめぇ…またセンパイに手出してんのかよ。」
なんとも最悪なタイミングで入ってくる成瀬。
いつものだらんとした表情と声が一瞬で強張る。