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【爆豪勝己】君のそばで。

第2章 知らないこと


母に起こされ、目が覚めた。

それだけでやはり夢ではなくて
自分は本当にトリップして来たのだと実感できて、茅野は嬉しかった。

支度を済ませてヒーローアニメを見ていると、インターフォンがなった。

玄関のドアがあき、母と誰かの会話する声が聞こえたあと、
ドタドタと足音が聞こえ、
茅野は期待に胸を膨らませながらこちらに繋がるドアを見つめた。

「茅野!!」

茅野の期待を裏切らず、そこに現れたのは勝己だった。

そして続いて母と光己さんも入って来て、

「案内されてないのに勝手に入んな!!」
と勝己の頭を光己さんがひっぱたいた。

(家庭訪問思い出すなぁ)

なんて暢気なことを思いながら、勝己に手を引かれるまま外に出た。

『どこにいくの??』
「秘密!!」

なんて会話をしつつ、茅野は予想がついていた。

(2日目でもう出久くんイベントか!?)

そして勝己がインターホンを押した家は、
茅野の予想通り緑谷家だった。

若くて細い、ピチピチの出久母が出てきて、
「待ってね」
と言い家に戻ると

「かっちゃん!!」

ちっちゃくて可愛い、

緑谷出久が出てきた。

(かわっ…!!
天使!!見たまんま!!)

「その子は新しいおともだち??」

「昨日引っ越して来て、俺が助けて友達になった!!」
『時羽茅野です!出久くん、よろしくね!!』

緑谷は目を輝かせながら
手を握ってぶんぶんと握手してくれた。

茅野はちゃっかり知らないはずの出久の名前を言ってしまっているのだが、
誰も気にすることなく、茅野自身も気付くことはなかった。


勝己を先頭に、私は当たり前のように手を繋がれて歩き出した。

向かった先は、昨日とは違う公園。
そしてあの、出久がいじめられていた子を庇ってこてんぱんにされた公園だった。

『わぁ…!!』
(すっごいあのシーンの公園だ…!!

でも待って、あれっていつなんだろう
勝己の服違うから今日ではないはず…!

この二人、今はまだ仲いいのかな??

せっかくだし、出来れば二人の仲こじらせないように私が…)
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