第4章 3.
ライトが数ヶ月の事を纏め終わる頃にはすっかり日は落ちていた
「終わったから確認しておいてくれ」
「分かりました。ライトさん」
「…グレイのことは頼んだ」
「はい」
「どうかご無事で」
軽くルイと挨拶を交わすと自身がそこにいた一切の痕跡を消して戻って行った
prrr prrr
「ビクスバイト君、ちょっと相談があるんだけど」
!!?
ハックマナイトからかかってきた電話自体は、
最近の任務を組む頻度からして何も問題は無い
いつものハックマナイトらしくないその弱々しさに酷く驚いた様子
「何があった」
「次の任務の事なんだけど…」
「今から向かう。どこにいる?」
「30分後に〇〇ホテルの32階右の突き当たりの部屋で」
「分かった」
___
コンコン
「俺だ」
「…入って」
ガチャ
カチャ
「鍵閉めてくれたんだ、ありがと」
部屋の中でハックマナイトが顔を青白くして、膝を抱え込んでベットの上に座っていた。
その声もいつもの自信ありげなものとは違い、か細い
「いや、それでどうした」
近くの椅子に座り、敢えて視線を外して問う