第3章 2.
ビクスバイト
それは別名 レッドベリル
そしてヘリオドール
別名 イエローベリル
レッドベリルの方がそのものの価値は高い
知っている人は分かる
ビクスバイトがNo.3のヘリオドールよりも
地位が高いということに。
でも、まだ今はその時じゃない
『どうかしらね。ヘリオには貴方のような冷静さは無いから』
「流石に仲がいいのか」
『ふふっ、まぁある意味では仲がいいわね』
男と女の関係でなら、ね。
『そろそろいい?ここなら誰かがいたら分かるはずよ』
「あぁ」
そこは少し街から外れたところ
辺り一帯には建物はなく隠れる場所もない
「優だろう?」
『…そうよ。ライト、』
声を優に戻して話す
「優っ…」
私より大きく筋肉質で力強い体で抱き締められる
『もう、見られたらヘリオに怒られちゃうわ』
「…っ、」
私の額にキスをして切なげな顔をしてゆっくりと離れていく
『ほんと、よく気づいたね』
「俺もよく分からない。何となく、優だって」
『ライトには適わないわね』
「優……、」