第2章 1.
朝目覚めるといつもはすることが無いいい香りが漂ってくる
寝ぼけた頭を直すために顔を洗いに行く途中昨日とはどこか違った雰囲気の彼女と出会った
思わずじっと見つめると
ばっと、顔を背けられてしまう
見つめていたことに気付き慌てて
「すみません!! 不快な思いをさせてしまいましたね」
と頭を下げる
『え、?、いや、あの。その、、。、』
『は、恥ずかしかっただけですから、、頭を上げてください』
え?と顔を上げるとそこには真っ赤な顔をした天使がいた
話を逸らすように
『ご、ごはんを勝手ながら作らせて頂きました。もし宜しければ一緒に食べませんか?』
と誘われた
「は、はい! 準備をして五分ほどで行きます。わざわざありがとうございます」
とぎこちなく話して一旦離れた
ドッドッドッと煩い鼓動を無視して急いで準備をする
「おそくなりすみませ…ん」
いつもは何も無い味気ないテーブルに、何とも美味しそうな朝食が並んでいた
あっけに取られる僕を心配そうに見つめる彼女
『あ、苦手なものとがありましたか?すみません』
本当に申し訳なさそうに頭を下げられる
「いやいや!!逆です!こんなに美味しそうな朝食初めてです。作っていただきありがとうございます」
『よかった、沢山食べてくださいね』
と控えめながらも可愛らしい笑みで言われた