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【ONE PIECE】知らないを知りたかった。

第1章 <気になる奴>


想定内の返事で寧ろ安心したというか…。それでも名前くらいは知りてェな。服を干す女の背中を見つめながら、開けられたままの窓の縁に背中を預ける。……何か、こうして見ると同棲してるみてェだな。またいつもの笑みで見ていたので、その視線に気付いたのかチラ見してまた視線を元に戻すと口を開いた女。



『……まぁ、下着をこうして見てしまったので名前を知らない関係という訳にも行かないでしょうから名乗りますよ。…レイラです』
「…!」
『これで満足ですか』
「…あぁ、大満足だ」



こうして1番知りたかった名前を聞けて、機嫌が良くなるのが自分でも分かる。俺の下着を嫌がらずに干すのを見ると、"女遊びをしている"俺が嫌いなのだと容易く考えられる。

……もう今日からは女を抱くのは辞めるとするか。彼女……レイラに振り向いて貰うには、まずは此処から直して行かないといけない。

しかし、薬局に来る理由はどうする?昨日は女を抱くから避妊薬と言ったが。これからはどうする。どういう名目で彼女に会いに来れば良いのだ。



「……なァ」
『はい?』
「用が無いと此処に来ちゃ駄目か」
『それはそうですね。此処は薬局ですから求める薬を買う場所なので』
「…そうか」



用が無いと来れないか。また避妊薬を買っても良いが、決してレイラからは良い顔をされないのは確かだ。そんな顔を向けられる位なら、せめて何か違う方法を考えなくては。



「…フッフッフ」
『……』
「そんな明ら様に嫌そうな顔をするな」
『……』
「俺が悪かったって」



此処に来る良い方法を考えていると、自然といつもの癖で笑っていた。するとレイラは冷たい眼差しで俺を見ていたので、笑みは崩さずに窘めたが……更に冷たく見られたので謝っておいた。

この女には頭が上がらねェな……。
それほど彼女に自分自身が惹かれて居るのだろうか。今までは色んな女と関係を持って来たが、コイツだけは他の女とは違う気がした。
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