• テキストサイズ

【ONE PIECE】知らないを知りたかった。

第1章 <気になる奴>


『私は後ろ向いてるんで、早くして下さいね』
「別に見てても良いんだぜ?」
『タオル1枚で追い出しますよ』
「冗談だ」



せっせと身体を拭き、腰にタオルを1枚巻く。終わったので声を掛けようと、後ろを向いている彼女に声を掛けようとしたら……。



「…………」



髪の隙間から項が見えた。色白で何かを誘い出すその肌が色っぽく感じた。思わず手が伸び、触ろうとする寸前で止めた。……危ねェ。



「おい、着替え終わったぞ」
『……これはかなりキツいですね』
「何だ?惚れたか?」
『まさか。目のやり場に困るだけです』



振り返るや否や、一瞬だけ固まるがすぐに無表情に戻るコイツ。……目のやり場に困るって、そりゃあ…もう……そうなんじゃないのか?と思った。



「服が乾くまで此処に居るぞ」
『…どうせ出て行けと言ったところで、出ていかないんでしょう』
「フッフッフ!…よく分かったなァ」
『そういう人だと思ってますから』



そう言いながら俺の脱いだ服を乾かそうと、ベランダに出る女を見てふと思った。そういえば名前をまだ聞いていなかった。何故今の今まで忘れていたのだろうか。…いや、この女と話すのが楽しかったからなのかもな。

ソファから立ち上がり、ベランダで俺の服を干している女に話し掛ける。



「そういや、まだ名前聞いてなかったな」
『そうですね』
「教えてくれねェのか?」
『嫌ですけど』
「やっぱりな」
/ 13ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp